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- 作者: 金谷治
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1997/04/10
- メディア: 文庫
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でもそういうことって、でかい自然の中では大した問題じゃない。人為的に定められた規範は絶対じゃないし、もっと大きな目で見れば寛容になれるはず。馬鹿な看護婦とつまらない音楽はやっぱり腹立たしいけど、太っ腹になればこんなに尾を引いてむかむかしなくても済む。(老子は文化を否定しているから、音楽そのものを悪だとしていたりするんだが)
僕は老子の言うことを全て信用する気にはなれない。『道』は善人の味方で最終的には悪を裁くから刑罰は必要ないとか、そういうところはあまり好きじゃない。そこまで自然を信じてはいない。でも自然という大きなものの中で、自分とはどういう存在なのかとか、人間社会ってどんなもんだとか、広い観点を与えてくれるところは好きだ。
老子からすれば僕は愚か者だろうけど、自然の大きさとか教えてくれてありがとうと言っておく。