アーント・サリー

アーント・サリー

アーント・サリー

 「好きな音楽は何?」を聞かれて、これを挙げたら翌日からいつもと違う目で見られるかもしれない。オカルトな音楽だから。大学で『アーント・サリー研究会』という名のサークルを立ち上げたら、ゴスロリの格好をした頬のこけた女が「趣味は丑の刻参りです♪」という自己紹介をひっさげて入会するはずだ! 音楽そのものが恨み辛みを主張しているわけではないと思う(というかボーカルが特徴的すぎて一回では聴き取れない)けど、五寸釘やお札が必携のオカルト少女が好みそうだとは思った。
 アーント・サリーの演奏は上手いのか下手なのか全く分からない。(自分は素人だけど)ベースは上手いと思ったし、ところどころ自分の好きな音色もあって好印象な反面、やるせないボーカルが全体の評価をさらっているような気がした。アーント・サリーの演奏については、ボーカルが全てを握っていると言っても過言ではない。このボーカルにいかに傾倒できるかが焦点なのではないだろうか。ちなみに自分は両論あって、いかんとも評価しがたいところ。くさい表現だけど、心の波長が曲調と合うかどうかで評価が変わってしまう。


 同じオカルトでも、オカルト・ロックを自称するゆらゆら帝国とは違う音楽だなあと思う反面、やっぱり似てるかもしれないと思ったり。オカルトはやっぱりオカルト、根源が同じだと似通ってくるのかも。それかゆらゆら帝国の音楽的ルーツがアーント・サリーなのかもしれない*1。この手の分野は全く知らないので、アーント・サリー以前のオカルト音楽もわからないのだけど。


 追記
 聴き取りづらいボーカルと言ったけれど二回目以降は結構聴き取れます。というか僕が聴き取ろうとしていなかっただけかもしれません。はまるとつぼです。

*1:ちなみにアーント・サリーのアルバムは79年作