ロシアは今日も荒れ模様 (講談社文庫)

ロシアは今日も荒れ模様 (講談社文庫)

 ロシア人にとって酒とは何か。ここを面白おかしく説明してくれて、自分もげらげら笑ってしまった。ゴルバチョフエリツィンなどにも詳しく、今まで不透明だった彼らの実像に迫ることも出来た。何せ著者は通訳で実際に本人達を目の当たりにしているから、その辺は机の上だけで論じている人たちよりも説得力がある。個人的には最初から最後まで笑える内容であることを望んだが、アネクドートなどによるパンチの効いた笑いは前半にしか見られず、後半も笑えることは笑えるけど割と真面目な内容だったりするので前半ほどではない。このユーモアのある著者の、より笑える作品を読んでみたい。