自分の一番好きな音域はチェロのそれではないかと、この盤を聴いて思った。聴いていて落ち着く音域だ。しかし眠くなったりはしない。チェロという楽器の持つ魅力がそうさせるのか、ヨーヨー・マの演奏が素晴らしいからなのか、バッハが偉大だからなのか…全て当てはまりそうな気がするが、浅学故に分からない。
 ただ一つ肝に銘じておかなくてはいけないのは「いくらチェロが素晴らしいからと言って、今後自分がチェロを志していいものではない」ということ。要するに浮気してはいけないということ。ピアノがある、ギターもある、そうそう尻軽に新しい楽器に手を出すのはいけないことだ。…と言いつつも最近までコントラバスをやろうと画策していたのだが、これも少し考えてみなくてはいけない。今後の人生でどの楽器と付き合っていくかを決めるという目的なら、手に取ってみてもいい気はするが。悩みどころ。