各出版社から発行されている解説目録を読むのが面白い。僅かな分量で上手く要約されている解説は読む人に希望を与える…「これ読みたい、あれも読みたい」と、まるで明日に面白いことが待っているかのような感覚がそこにはある。まあ実際の所、自分は本を全部読み通すということが出来ない人なのだけど。だから食い散らかした挙げ句、数ヶ月数年後にふと再び手にとって読了すれば御の字という…今を頑張る根性がないんだね。『ツァラトゥストラはかく語りき』は最終章を読まずして今に至り、『われはロボット』や『五輪書』等は五十頁くらいで放置されている。新しい本にばかり目移りして、手元にあるものを消化できない自分には、解説目録は最高の書物なのかもしれない。